奇跡をあやつる為の日常

 池平徹兵 小品展 奇跡をあやつる為の日常


3013年 9月4日(水)~22日(日)

12:00~19:00 月.火休み

Artlabo深川いっぷく  http://www.fukagawa-ippuku.jp/

9月4日(水)19:00~レセプション 

9月7日(土)18:00~ギャラリートーク 池平徹兵 白浜雅也(ArtLabo深川いっぷくディレクター)



オペラシティアートギャラリーproject Nにて展示中の大作の裏側にある、小さい絵画やドローイングや立体など。大作制作へ向かう自信を確固たるものにし、奇跡をあやつる為の日常を展示します。

                                         Teppei Ikehila




すべてを許す慈愛の世界。
池平徹兵の新しさはこの肯定感にあります。
写真の登場以降、絵画はその多層性の何かしらを否定し削り落とすことで新しい姿を見せてきました。近年まで多くの絵画作品はなにがしかの部分否定を成立要因の1つにしていました。池平の作品にはそれが感じられません。
臆面もないとさえ思える花や田園、メルヘンの風景。華やかな色使い。抽象的な形態や洋の東西を問わないモチーフとの併置。そしてその制作過程にしばしば子どもや高齢者などの美術素人との対等な共同制作が行われます。こうした全てを受け入れて行く寛容な姿勢が今日的な新しさを獲得しているのでしょう。
受験美術や現代美術の教条から隔たった所で制作を続けてきたことは、池平の制作に大きく作用しています。また幼い時から花の色彩に包まれる環境にいたことも大きいでしょう。
絵を描く喜びと生きる喜びを直結するその絵画世界は、これもまた月並みな「愛」という言葉を思い起こさせます。
そんな至福に満ちた池平の魅力が凝縮された小さな作品の展覧会です。

ArtLabo 深川いっぷくディレクター 白濱雅也