2006-07-01から1ヶ月間の記事一覧

蝶々

一昨日からこの家に住んでいるチョウチョがいなくなったと連絡が入った。 踏みつぶしてしまわない様に、そっとドアを開け、家中を探す。 行方不明のチョウチョは明かりを落とした寝室で先に眠っていた。 その日チョウチョはほとんど外を見ていた。 時々アト…

翼の貯蔵庫 2006 180cm×145cm 油彩. キャンバス

光の雫がすべてを満たす

中心の木

沢山の雷と大粒の氷が降って町は冷やされた。 予定をプールから温泉へ変更した。 露天風呂から雨粒の落ちてくる空を眺める。 暖まった体を雨がちくちくと突つく。 飛ばした種の方ばかり見ていると本体の木がダメになる。 飛んで行った種達のことは考えない。…

描かずに描く

僕は一人の画家としてここにいる。 僕は英語を5分間くらいしかまだ話せないし、20分間くらいしか聞く事が出来ない。 それ以上やると微熱が出る。その上、外人になりたがる日本人が嫌いなのでひとりぼっちだった。 でもそんなことで無駄に自信を失わない。 だ…

七夕のタクシー

爆発のエネルギーに対抗するのではなく。 引力の力でそれを上回る事。 食事の時間意外は水泳にそそいだ山奥での合宿の様に、 全てが絵のためにそそがれた海外での修行の様に、 風欄の咲いた7/1. 今月から3ヶ月間やってみる事にした。 7日目の七夕の夜、肩…

新聞屋とオレンジジュース

絵を描いていると、新聞屋がやってきた。 断りたくないので頼まないで下さい。 新聞屋が帰って行く。 かわいそうだけどしょうがない。 アトリエに戻る途中で買ったばかりのオレンジジュースをたっぷり床にこぼしてしまった。 本当にたくさんの量だったので、…

花火

始まりの日にテラスの風欄は小さな線香花火を咲かせた。 上空の夏空の上から覆いかぶさる様に雷の音がする。 雨粒の音楽家が雲の上にいるのかもしれないと僕は思う。 深く深く意識を潜水させてHIGUREへ向かう。4年前に雨粒の音楽家が現れた日の様に。 ステフ…