2006-01-01から1年間の記事一覧

ホッキョクシンメトリー 2006 27.0cm×27.0cm キャンバス. 油彩 🔴

100年前の白熊と100年先の白熊は 海底のもう一つの水面に今たどり着く。

白熊のワルツと氷の共鳴 2006 27.0cm×27.0cm キャンバス. 布. 油彩 🔴

コンパスの示す方角に石を投げると 白樺の森の宿り木に記憶は録音される

白熊の日記 最終章

「メリークリスマス」 昨日仕上げたブロンズの横に絵と全く同じ姿の白熊がいる。 「今日はずいぶん現実的な姿をしているね。実際にそこにいるみたいだよ。」 「それだけはっきりイメージされれば現実にもなるさ。」と白熊は言う。 僕に写真を撮られると白熊…

雪山の合宿

空高くくっきりとコラージュされた山々。 大自然の無音の世界にレコーディングの音が溶け始めると、 雪解け水をたっぷり吸った僕の筆の重みは急激に増した。 木々の重なり合った枝の透き間から朝が始まりの合図を送る。 一心不乱に描き時々散歩。 凍った池は…

星の降る惑星 2006 72.5cm×60.5cm キャンバス.油彩 🔴

白熊の居場所は赤いsofa 暖かい雪が暗闇を溶かす 不安定な世界を埋めるように

アリとキリギリス

亜矢子が幼稚園で子供達にアリとキリギリスの劇をさせると言う事で僕は図書館にイソップ童話を借りに行った。 そのイソップ童話の中で僕は凍死した。 あんまりだ。と僕は思う。 イソップ童話を書き変える事にした。 アリさん達は毎日毎日休まず働く。 キリギ…

8

僕はまた歩き始める。 僕はまた立ち止まる。 僕が動けば世界はさらに動く。 僕が止まっても世界は動く。 月が僕と同じスピードで移動しているかのように 雲は相変わらず雨を降らし 後をずっとついてくる。 流れは休む事無く下流へとそれを運ぶ。 僕は世界の…

一雫の涙

というわけで僕は現実の世界にいる。 というわけで僕は夢の世界にいる。 ここでは未来が過去を作る。 ここでは過去が未来を作る。 ここでは何もかも想い通りには進まない。 ここではほとんどのことは想い通りに進む。 方法を変えたり試行錯誤を繰り返し、 方…

白熊

白熊の絵を描いていると、さっきからどうも白熊に見られているような気がするのでベランダの窓を開けてみる。 空気が冷たく冷やしたオレンジ色の椅子の上に僕がキャンバスに描いているそのままのサイズの 小さな白熊っぽいものがうずくまっていた。 「白熊で…

メリット

僕は六本木ヒルズの入り組んだ迷路の行き止まりにいる。 僕の絵を飾るメリットが分からないとその男は言う。 僕も僕の絵を飾るメリットを自分で語るメリットが全く分からない。 最初僕はいつものように散歩やドラゴンフルーツや冬虫夏草について話していたの…

ダンデライオン

今日はとても寒い。そういう時は春の記憶を読み返してみる。 「きれいだね。君を見ながら同時に太陽を見る事が出来る。」 アトリエに咲いたたんぽぽに話しかけてみる。 「君ために咲いてる訳じゃないよ。」 きっと人見知りなタイプなのだろう。 しばらく、絵…

ホッキョクグマ

2006年8月13日、2匹の北極熊が檻の中のステージをファッションショーのモデルのように行ったり来たりしている。 僕も白熊も暑さにぐったりしている。その日、僕は白熊の動きを読めるようになる。でもハシビロコウが突然羽を広げたので僕は白熊の記憶を失う。…

師匠との対談

体の中にたまったイメージを出してしまわない事には進めない。 僕は立て続けに絵を完成させる。 それで少し落ち着いたので久しぶりに岩田先生とゆっくり話す。 「車にはねられようと思うんだ。」 そう言い残すと突然先生は道路に飛び出す。 1ミリ先を車がク…

海底783milesのアトリエ 2006 27.0cm×27.0cm キャンバス.油彩 🔴

砂漠の中心に最後の一雫が行き渡るまで 僕の想いはゆるがない

ドラゴンフルーツ 2006 27.0cm×27.0cm キャンバス.油彩 🔴

集約された一雫を世界の果てまで運んでください

電飾

コピーしたドラゴンフルーツの良い部分だけを100枚の小さな正方形に切り抜いてノートに並べる。 あの激しい色は決して一色ではないと僕は知る。 濃いピンクに薄いピンクに赤やその他、黒い種、反射する光。 「マツダ絵の具さんから沢山絵の具をもらってきた…

晴れた秋の散歩

フライドチキンに絶対の自信を持っていたカーネルサンダースは40歳を過ぎた頃ついにケンタッキーになる。 白いスーツに袖を通し、チキンを持って町に出掛ける。 クリスマス1ヶ月前なのでケンタッキーを食べ過ぎた。 突然、経験のある胃の痛みで動けなく無く…

万物再生 2006 33.0cm×33.0cm キャンバス.油彩 🔴

新たな命も新たな時も 意識の死角で 終わる事無く始まり続ける

コンセプトについての研究

54階にある美術館を歩く。 先日対談したばかりのゴッホが僕に作品を見せる。 ビル.ヴィオラがややこしく絡み合った僕の頭の中を洗い流す。 そして次は僕が作品を作る。 その前にここ最近の研究を一旦まとめる。 (1) 夜の深い闇の色を黒という一言で表すよ…

120年前の今日の対談

「日本人達は電光石火のごとく早く描く。 それは日本人の神経が研ぎ澄まされていて、感覚がとてもシンプルだからだ。」 とゴッホは言う。 「そうかもしれない。でもあなたはその100倍凄い」僕は言う。 「でも日本人は息をするのと同じくらい簡単に2~3本の線…

小鳥の落下と冬虫夏草について

2羽の小鳥が絡まり合って落ちてくる。 鳥が落ちてくるのは久しぶり。 1羽は地面すれすれで羽を広げ、1羽は地面にぶつかった。 今日は初めて多摩美術大学内の散歩に挑戦。 校内の至る所で何かが制作され展示されていた。 作品の良い悪いではない。 その空気が…

STOP AIDS 世田谷アールエスポワール展

STOP AIDS 世田谷アールエスポワール展 11.29(wed)-12.3(sun) 10am-6pm 世田谷美術館 [クララとクラゲのシャンデリア] の2点を出品致します。

a mushroom existence 8.0cm×4.0cm×4.0cm 瓶.針金.毛糸.ロウ

アルパカを何匹作り終えても、まだ描くイメージはまとまらない。 出来たものからシャンデリアの燭台の上に乗せていると シャンデリアはメリーゴーランドみたいになった。 メリーゴーランドの下の赤いsofaに座って、貯蔵庫に蓄えたイメージをノートに並べる。…

アルパカについて

例えば僕はアルパカを作る。 絵を描き始める前に僕はいろんなものを作る。 あまった大量の毛糸を針金に巻き付けて今日はアルパカを作る。 閃きが閃きの連鎖反応を起こして、僕が形にし終える前にそれより先の作品が頭の中で形になる。 やがてそれらは一滴の…

ドラゴンフルーツと深海の冒険

森林の向こうに三本の塔が見える。 絡まったツタは紅葉を始め、その上空を飛ぶカラスでさえも今日は美しく見える。 昨日の夜、ドラゴンフルーツをまっぷたつに割った。 見た事も、もちろん描いた事も無い鮮やかな色。 建物は米軍基地との国境地点にまたがっ…

-Voices in The Park-

LIM,SOO YEON Solo Exhibition 11.2-11.19 HIGUREで行われているイム、スーヨンさんの個展でのワークショップで絵本を作りました。 時間内に仕上げる事が出来ずに宿題として持ち帰っていたのですが、昨日の夜完成しました。 11.11日の夕方に持って行って、会…

11月4日 毛糸の物語

コウモリを捕まえようと猫が3階から飛び降りた。 「そうあるべきだ。」と僕は言う。 ギャラリーとレストランの2つの作品を毛糸でつなぐ。 たどり着いた場所での発見が出発点となるように。 長い長い毛糸をなびかせ僕は渋谷の町を進む。 毛糸がクラゲの触手の…

クララとクラゲのシャンデリア 2006 33.0cm×33.0cm キャンバス.油彩 🔴

深海のsofaに体を沈める

クララとクラゲのシャンデリア 2006 33.0cm×33.0cm キャンバス.油彩 🔴

空白の音に呼吸を重ねる

はすとばら 2006 ランプ.油彩 🔴

「はすとばら」でドローイングの壁画とともにお楽しみください。 http://hasutobara.exblog.jp