2007-01-01から1年間の記事一覧

赤い木の実を持って来るためのドローイング 🔴

赤い木の実を持って来るためのドローイング 2007 14.0cm×36.5cm キャンバス.紙.油彩.アクリル.フェルトペン.セロテープ 小鳥が赤い木の実を持ってやって来る

パスカル

「思考は偶然に訪れ、偶然に去ってゆく。保持するすべもなく獲得するすべもない。 一つの想念が失せてしまった。私はその想念を書き記したいと思っていた。 そこで私はその想念を書き記す変わりに、それは失せてしまったと書き記す。」 哲学者のパスカルが言…

花咲く水槽 1.6 ~ 1.12

「花咲く水槽」 2008年 1月6日(日) ~ 1月12日(土) 11am~11pm Gallery Conceal http://www.renovationplanning.co.jp/gallery_conceal/shibuya4f/ 絵画 池平徹兵 音楽 gO LIVE & ARTIST TALK 1月6日(日) 1月12日(土) 7pm~ 1500円/1ドリンク

白い壁

2週間前、ただのキャンバスにしか見えなかったアトリエの白い壁。 この二週間のあいだ 僕の視界のほとんどをこの壁が独占していた。 昨夜、ついに壁が景色を映す。 あす朝、目が覚めて一時間以内に水中へ行けばまだ間に合う。 目がさめると同時にプールへ向…

サンタクロースとトナカイの物語

「欲しがるものを与えても、重要な部分は何一つ満たされない。」 サンタクロースにトナカイは言う。 「そして毎年僕は忙しくなる。それが仕事なんだ。」 サンタクロースはいらついている。 「いったいどうしてそんなことを言うんだ。サンタクロースが仕事だ…

上空3000mの雲海

アトリエの窓から見えるケーキ屋の煙突にサンタの人形が一日中出入りしている。 2007年の残りが完全に把握出来る量になった。 まだ終わりたくはない。 残りの時間の全てを一点の絵に捧げよう。 「上空3000mの雲海は多分、 乗客の皆様の目的地の景色より遥か…

Live paint

昨日がもうなつかしく感じられる。 過去が ただ 過去にならないように貯蔵庫へ保管。 養分をしっかり吸収してから過去にする。 やがて落ちるシンプルな一雫に今が含まれるように。 http://jp.youtube.com/watch?v=yFy9Q4nE2bk

空白の天気雨

国会で突然アーティストトークをするくらい覚悟が必要だった。 表彰式。 政治家あいさつ。 エイズ財団代表あいさつ。 審査員あいさつ。 そして僕のアーティストトーク。 国会で突然アーティストトークをするくらい革命的だった。 早い時間の流れが終わり、急…

透明の開封

公募展の一角に、僕たちの水中庭園はある。 毎日沢山の人が美術館へやってくる。 人々は突如、水中へ潜ることになる。 散歩中の人も公募展の出品者も審査員も学芸委員も主催者も警備員も全部。 「こちらへどうぞ。」 僕は透明な入り口を開封する。 そして僕…

今日の上空

広い海辺の倉庫内に作られたステージに上がると、沢山の人がこちらを見ていた。 NHKの司会者が僕を紹介している。 僕はシャットアウトして大きなキャンバスの前にただ向かう。 フローリストが花を生け始める。 過密スケジュールの合間に洞窟へ向かう。 目的…

かえるのミイラともぐらの穴

昨夜の会議と3つの良い前兆。 [亜矢子の報告] 「カエルのミイラは欲しい?」 「それは何か比喩的な意味合いで?」 「私は喩えない。」 カエルのミイラはある日とつぜん死が訪れたままの姿で、亜矢子の前に現れた。 誰にも見つからずカエルはたった一人ミイラ…

記憶の濾過

描きたくて描いた線は、描きたくて描いた線になり、 そうでもなくて描いた線は、そうでも無い線になり、 描かずにはいられずに描いた絵画が世界を動かす。 僕は飽和状態を生み出す為に全部を注ぐ。 ミノムシの服を脱がせ、 ブライダルフェアを演じ、 植物園…

透明の開封

「透明の開封」 絵画 池平徹兵 音楽 gO 2007.11.28(wed)~12.2(sun) 10am~6pm 最終日は3時まで 場所 世田谷美術館 http://www.setagayaartmuseum.or.jp/

僕の水槽

福岡の展覧会へ作品を送る。 「美術作品は弁償出来ないのでお取り扱い出来ません。」 アトリエに荷物を引き取りにきた運送屋さんが言う。 とっさに品名のとこに(水槽)と書き込む。 「魚も入っているのであまり揺らさないようにお願いします。とにかく丁寧…

呼吸

夢の中で僕はライブペイントをしている。 いつものように描くときは、水中に潜るように呼吸を止める。 突然、息の吸い方を忘れる。 吸っても吸っても何も入って来ない。 先日のファミレスに酸素を取りに行こうとして夢だと気付く。 目を開けても引き続き呼吸…

花咲く水槽2 2007 72.5cm×72.5cm  キャンバス.油彩

青の隙間の 記憶が咲いた

ファミレス ウェイトレス

何も入って来ないし何も出て行かない、 ファミレスで思考をまとめる。 帰りの分の酸素が足りないことを僕は知っていた。 それは中間地点を過ぎていることを意味する。 ウェイトレスが水を持ってやってくる。 僕の言葉は この位置からは もはや ほとんど届か…

水圧の隙間

風に乗って上空に舞い上がる。 下を見た綿毛は愕然とする。 着地地点が見当たらない。 春が終わり、夏も終わって、秋が終わりに近づいた。 綿毛にとって、 コンクリートで固められた ただシンプルなだけの隙間は全く意味を持たない。 展覧会の片付けをしてい…

花屋と画家と音楽家

花屋の父とフローリストの佐々木さんと はすとばら の壁画を見ながら飲んでいた。 二人はそれぞれ福岡の何処かの地域で花屋の会長であったので東京へ視察に来ていた。 佐々木さんはejeの大ファンだということなのでgO君をよぶことにした。 予定より30分ほど…

花咲く水槽 2007 72.5cm×72.5cm キャンバス.油彩

夜空の月に 虹が架かる

水圧の隙間

「水圧の隙間」 音楽gO 絵画 池平徹兵 2007. 11.10(sat) 14:00~22:00 (出入り自由) MOGURA GALLERY http//www.mogra-tokyo.jp ライブ 16:00~と20:00~ ライブチャージ 1500円 1ドリンク付 通常時間帯は1ドリンクオーダー(500円)お願いします。

オーロラの写真家

(自分を信じてカメラを握ったころからどのくらい月日は流れたのだろう。 いっこうに芽がでない種に水をやるのにはもう疲れはてていた。 才能が無いのかもしれない。と写真家は思う。 全てを捨てて旅立った。又は全てをかけて旅立った。 そこで1年か2年に一…

深海の対談

「本当に海を描くには、毎日 毎時間 それを眺め続けなければならない。 だから僕は同じモチーフを4回も6回も繰り返し描く。」 森の中での個展が2週間を過ぎた頃、モネが僕に言う。 この2週間、同じ森を眺め続けてきた僕へのヒント。 足下に蜂の巣と蜂がセッ…

森の中のアーティストトーク

危険を冒して獲物を捕るのを忘れて草を食べていた。 「ベジタリアンですか?」と初対面で尋ねられるほどに。 「肉食獣です。」と答えた僕は鏡の中に草食獣を見る。 森の中でのアーティストトーク。 自然について、植物について。 ただ僕はこの日に確かめるこ…

井戸と空

だんごむしが服を脱ぐ。 脱いだ白いドレスを僕に奪われる前に全部口に入れてしまった。 アトリエのだんごむしは一回り大きくなった。 今日は初めから終わりまで個展会場に座ってみることにした。 絵を見る人の邪魔にならないようにじっと観察する。 散歩中に…

地面とアロンアルファ

地面を蹴る。しつこく地面が足を掴む。 やるべきことをやることと、そうは思えないことを断るのは、 方角的には同じだけど精神的には全然違う。 その為、僕は足を地面につかまれている。 それでも一本の線を見極めるために、不必要な線はきっぱりと断ち切る…

水族館と昼と夜

夜の闇を映したアトリエの黒い床。 松ぼっくりのマツカサの一つ一つをフェルトで包む。 ついでにドングリの帽子もベルベットに変える。 最近昼が短くなってきたので昼が足りない。 大きなマグロの群れが僕の前を過ぎる。 水族館は実際に潜ること無く、比喩的…

赤いくじら 2007 33.0cm×33.0cm キャンバス.油彩.メディウム.羽

倒れる間際 赤いくじらが それを許さない

閃き

今までの時間の流れの延長上に自分がいる確信は軸を強くして、 今日から続く時間の延長上に向かって僕を歩かせる。 もうすぐ個展でやることは山ほどある。でも閃きだけはそれとは別のところにある。 閃き待ちの間、僕は奥多摩湖へ行くことにした。 山に入る…

チェス

@泥棒について@ 泥棒に作品を盗まれた。 もちろん失った心の痛みは大きい。 全てのものは移動する。公園の小石を池に投げながら僕は思う。 所有権とは一時的なポケットにすぎず、長い時間軸の中で移動しないものは無い。 一万円の価値が僕とマイケルジャク…