2007-01-01から1年間の記事一覧

swimming bird 2007 33.0cm×33.0cm キャンバス.油彩.メディウム 🔴

ダムの底で目を閉じる

9月22日の日記

試合をやってる最中に試合をすることが面倒くさくなるような、 脱力感に僕は最近悩まされている。 自分の力に対する確信が消えかかる。 僕はこれまで、どれほどそれに支えられて生きてきたかを知った。 朝から迷いを振り切るように描き続ける。 どんどん良く…

ARTplant 緑の森の芸術祭 10/20ー11/4

ART plant リンネ誕生300周年記念 緑の森の芸術祭 SWEDISH ARTIST × JAPANESE ARTIST 2007 10.20(Sat) ~ 11.4(Sun) 9AM ~ 5PM 場所 東大和市狭山緑地 個展「深海の惑星」を狭山緑地内の料亭 鳥山 大宴会場2Fにて行います。 地図 http://www9.ocn.ne.jp/~to…

風を起こす人 2007 33.0cm×33.0cm キャンバス.油彩.メディウム

月並みな風には身を落とせない。 透明な粒子の出発点を手に宿す。

風を掴む人 2007 33.0cm×33.0cm  キャンバス.油彩.メディウム 🔴

心臓の重さと 風の重さが等量に 手のひらに感じられた時 人は風を掴むことが出来る

常識と知識と心臓

僕は僕の中にいる。 自分の殻に閉じこもっているわけではない。 自分の内側に深く潜ることが、外へ向けて放つ力を強くする。 そういうわけで僕は僕の中にいる。 温かい心臓を両手ですくう。 心臓の重みをキャンバスにのせる。 心臓の重みを宿した絵画を相手…

死の島 2007 103.0cm×140.0cm キャンバス.油彩

最後の夜は開封される。 はがれたウロコが海に沈む。

夜空の研究

何億光年も前の星の瞬きが地球に届く。 届いた現在にはそのような星はもう存在していないのかもしれない。 図書館の本を僕が所定の位置に戻さなかったため、 その本がもう3ヶ月もの間見付けられない。 あいかわらず検索用のパソコンは図書館の所定の位置をし…

パラグライダーと透明な深呼吸

僕は山頂で風を待つ。 急な斜面に立って景色を見下ろしている。 雲と雲のあいだに晴れ間が見えて、下に広がる緑の世界を照らしている。 濃い霧の細かい粒子に包まれた線香花火。 昨夜の闇と今朝の光。 透明な深呼吸。 斜面を一気に駆け下りる。 翼が空気をい…

余力

一見死んでいるけれど、掴んで空に投げると実は、 9割のせみが羽ばたく余力を残している。 僕が掴んで投げなければ、そのまま死を待つつもりだったらしい。 もう一回羽ばたけば寿命は縮まるかもしれないけれど、 そこで寝てたって良いことなど一つもない。 …

2006年8月蝶々の思い出

蝶々との生活が終わってちょうど一年がたつ。 「君の分身たちは今日もどこかで活躍しているよ。」 線香に火をつける。 せっかくなので20本くらいまとめて燃やす。 やっぱり死は悲しい。 あの時、僕はずっと室内で過ごした蝶チョに、一度空の上を見せてあげた…

浅草寺

3週間前、僕は一分一秒を無駄にせず絵を描いていた。 絵の進みが悪いと不安になる病気のように。 夏休み、絵を描かない3週間、今では絵を描かないことが全く気にならなくなった。 コーピーした蝶チョを切り抜いたり、拾い集めた廃材でシャンデリアを作ったり…

夏休みの終わり

遠くの空を雷が裂く。 久しぶりにアトリエに帰ってきた。 夏休み終わり。 封印を解くような気持ちでアトリエの扉を開く。 室内に飾られた絵たちは、留守にした間にすっかり僕の体から切り離されていた。 「こんなにも僕の絵は凄かった?」 亜矢子に尋ねる。 …

洞窟リサーチ

暑くて僕はもう歩けない。 次の絵のリサーチのためにわざわざここまで来たのに あらゆる物事を感じる余裕もなく、感じるものはただの暑さだけになる。 リサーチどころではなく僕はただの砂漠の旅人と化す。 洞窟に到着すると空気が冷たく僕を冷やす。 鍾乳石…

世界遺産の散歩

とても暑いけど、せっかくなので僕は世界遺産を歩く。 時代の止まった不思議な村で黒いトンボが宙を泳ぐ。 その一羽が熱中症で横たわっていたので銀山の洞窟につれて入る。 洞窟の中は冷やしすぎた山手線の車内よりもずっと寒い。 入り組んだ迷路のような細…

花火

玄関のドアを開けると一羽の雀がたおれていた。 意識はないけど眠っているようにも見える。 僕は熱中症と診察した。 牛乳石けんの箱に入れて一緒に出掛ける。 多摩湖の森を車でドライブしていると 廃墟だと思っていた山奥の料亭の灯りがついている。 ちょう…

一本のゴルフクラブ

夜の散歩。雲が早く移動するので星が全部飛行機に見える。 ゴルフセットが一式落ちていた。 一本だけ頂いてゴルフの練習場へ行く。 僕には一本しか必要ない。 最近ただひたすら絵を描いてきた。 身の回りのいろいろな状況が動き出しても僕はまだ動かない。 …

夏休みと熱帯魚

一通りの任務を終えて僕は夏休みに入った。 2日間の雨はいつもの散歩コースを川にして、町のチリやホコリを奇麗に洗い流した。 以前僕が紅茶を飲んだ場所も今日は水の中に沈み鴨がその上を泳いでいる。 僕は新しく熱帯魚を買った。 深海魚のように白く半透明…

深海の白熊

僕の才能を集約させてたった一人の個人へぶつける それはほぼ誰にも受け取れないくらいの威力になってしまうのだけれど それくらいしないと音楽家には歯が立たない。 最後のプレゼントが不発に終わったようだね。 そのシマウマすり替えておいたよ。 http://j…

Jelly fish な誕生日のお返しについて

あれから2ヶ月半、全ての準備は整った。 予定通り3倍にしてお礼をしようと思う。 映画の台本を書くように僕はそれを描く。 音楽家のあらゆる想像を超えるように。 7月28日 いつもの植物園で 水に関する特別な権利 を渡す 僕たちは透明な水で世界を満たし続け…

プール

青い風が吹く下の水面が毎日美しかった7年前、僕はいつも水泳のことについて考えていた。 0.1秒でも早く泳ぐこと以外、数秒の休憩時間のあいだに考える暇は無かった。 僕は何時間も同じような練習メニューをこなしながらも新しい泳法についていつも考えてい…

elevator bird 2007 103cm×140cm キャンバス.油彩

繰り返す昼と夜 飽和に達した時にだけ 結晶は生まれる

期待の法則

絵を描いては階段を上る。 作品の出来次第では一度に数十段のぼったりもする。 もっと早くもっと高くと絵を描く。 この絵が完成すれば上の階へたどり着くだろうと僕は期待する。 そして期待はあっさり裏切られる。 それでも僕は期待する。 何度も何度も繰り…

research film

researchの日々と絵画は ホイップクリームの泡と一粒の雫 日々の結晶が自分にとっての絵画であり、 良い結晶を作る為の日々でなければならない。 良い日も悪い日も、最終的に僕は絵画に集約されるから。 http://jp.youtube.com/watch?v=iANlvdzxejc

elevator bird

脳の内で散らばった片鱗をまとめようと神経があらゆる方向へ枝を伸ばす。 僕の左手には大きな水晶の原石が握られている。 水晶は生える。 「竹の子のように?」亜矢子が言う。 「竹の子のようには生えない。」水の発明家は言う。 石が成長するという概念は僕…

下水道の冒険

調子が良いけど調子に乗ってはダメなので久しぶりにプールへ潜る。 最近の文章の切れ味の悪さは冒険家のDNAが薄まっていたからだと僕は気付く。 そこで僕は先日の対談のフリーペーパーとイカのカラーコピーの部分を国会へ送る。 一見無意味に思える冒険が僕…

教祖対談

代わる代わる様々な宗教勧誘の使者がアトリエに来る。 新聞の勧誘の時とは違って僕はちゃんと耳を傾ける。 決して否定はしない。 ノートルダム大聖堂のような様々な宗教芸術を生んだ力に尊敬の念すら覚える。 使者は名乗らない。 ほぼ10割に近い使者が教祖の…

雀の落下と雀の離陸

前々から僕のまわりには不自然に雀が多いと思う。 ついに僕の家に2世帯の雀が引っ越してきた。計6羽。 僕の思い出の要所要所はほとんど雀とともにある。 NYでも落ちてきた雀を教会に届けたし、 パリでは雀が肩にとまるほど仲良くなった。 雀と箱根に一泊した…

終わりと始まりについての研究

僕は寒さに弱いのと同じくらい暑さにも弱い。 雪の本質を思い出せなくなってきたので夏休みに入る。 その前に描いておきたいものがある。 夏休みの間に描きたいものもある。 睡眠が僕の意識を奪うあいだ以外、僕に休みは無い。 だけど僕はもうすぐ夏休みに入…

そして明日6月が終わる

何のご褒美かは分からないけれど、だいぶ前に自分へのご褒美に靴を買った。 それから特にご褒美をもらえるような出来事も無く、くつは玄関で何日もの間待っている。 僕もそれを履けずに過ごす。 セブンイレブンのコピー機に生のイカをのせる。 出てきたイカ…