2007-04-01から1ヶ月間の記事一覧
僕は1.5倍の大きさで外へ出る。 その分、家に帰ると0.5倍の大きさになる。 彫刻刀で削るには石があまりに固すぎて0.5倍の小さな僕はだんだん悲しくなってきた。 パリでフランスパンがあまりに固すぎた時も同じように僕は小さく悲しくなったことを考えている…
池は桜の花びらにすっかり被われて、僕は水の上を歩く。 Dr.フィッシュに突つかれて僕はまたカメラを池に落とす為 しばらく作品が載せられない。 無いホイップクリームを無理に搾っても記録の更新は狙えない為 しばらく作品が載せられない。 僕は閃きのホイ…
グリーンランド沖で氷山へと地上を託した水が海底2000mへ一気に沈む。 「つまり、原動力となるゴムが必要なんだ。」 音楽家は言う。 幾つかをやり遂げた直後からこの2日間、僕のネジはくるくると手応えの無い空回りを続けていた。 「つまり、原動力となるゴ…
桜が咲いて桜が散って今日は寒い。 ある美術団体の会報に載せる文章を頼まれた。 読者はそこの会員とか顧問とか会長とか名誉会員とか特別会員とかいろいろ。 wantの奥に潜むneedについて考える。 傘にぶつかる雨粒の音を聞きながら僕はそればかりを考えてい…
いつか地面に咲いた 最初の手紙
いつか地面に返る 最後の手紙
鳥かごのくじゃくは空を見る 鳥かごのくじゃくと空を見る
いつだって入り口は用意されていたのに いつだって僕達は他を見る
過去の海の絵を超えるとともに雪山での僕をも超えてみせなければならない。 期限は残り一週間を切った。 2つの依頼と2つの課題を抱えた僕はもう一度孔雀に会いに行く。 孔雀が羽を広げて僕を威嚇する。 「いいね。素晴らしいよ。それでも今の僕には足りない…
カッシーニは土星を目指していた。 宇宙は何処までも続くかもしれないし、そうでないかもしれない。 僕は何処を目指しているのかも分からない。 才能はいつまでも続くかもしれないし、そうでないかもしれなかった。 朝が来るたびにたんぽぽが開く。 2004年。…
別に何処か具合が悪いわけではないけれど、go君と静かな病院のリハビリセンターで花見をしていると、サッカーボールが転がって来たので、患者にとけ込むのを辞めて、本気でサッカーをしてしまったため、体がとても痛いまま丸木美術館の搬出に向かう。 高速道…
4月がはじまる。 隣の部屋に人が引っ越して来た。 とてもうるさいので亜矢子が壁を殴ると魔法のように静かになる。 多摩湖で道に迷った夕方、寺院についた。 闇で先の見えないトンネルの奥までお地蔵さんが並ぶ。 怖くて入れない。 後ろには龍の彫刻が階段の…