2007-10-01から1ヶ月間の記事一覧

深海の対談

「本当に海を描くには、毎日 毎時間 それを眺め続けなければならない。 だから僕は同じモチーフを4回も6回も繰り返し描く。」 森の中での個展が2週間を過ぎた頃、モネが僕に言う。 この2週間、同じ森を眺め続けてきた僕へのヒント。 足下に蜂の巣と蜂がセッ…

森の中のアーティストトーク

危険を冒して獲物を捕るのを忘れて草を食べていた。 「ベジタリアンですか?」と初対面で尋ねられるほどに。 「肉食獣です。」と答えた僕は鏡の中に草食獣を見る。 森の中でのアーティストトーク。 自然について、植物について。 ただ僕はこの日に確かめるこ…

井戸と空

だんごむしが服を脱ぐ。 脱いだ白いドレスを僕に奪われる前に全部口に入れてしまった。 アトリエのだんごむしは一回り大きくなった。 今日は初めから終わりまで個展会場に座ってみることにした。 絵を見る人の邪魔にならないようにじっと観察する。 散歩中に…

地面とアロンアルファ

地面を蹴る。しつこく地面が足を掴む。 やるべきことをやることと、そうは思えないことを断るのは、 方角的には同じだけど精神的には全然違う。 その為、僕は足を地面につかまれている。 それでも一本の線を見極めるために、不必要な線はきっぱりと断ち切る…

水族館と昼と夜

夜の闇を映したアトリエの黒い床。 松ぼっくりのマツカサの一つ一つをフェルトで包む。 ついでにドングリの帽子もベルベットに変える。 最近昼が短くなってきたので昼が足りない。 大きなマグロの群れが僕の前を過ぎる。 水族館は実際に潜ること無く、比喩的…

赤いくじら 2007 33.0cm×33.0cm キャンバス.油彩.メディウム.羽

倒れる間際 赤いくじらが それを許さない

閃き

今までの時間の流れの延長上に自分がいる確信は軸を強くして、 今日から続く時間の延長上に向かって僕を歩かせる。 もうすぐ個展でやることは山ほどある。でも閃きだけはそれとは別のところにある。 閃き待ちの間、僕は奥多摩湖へ行くことにした。 山に入る…