2006-01-01から1年間の記事一覧
「私に負けたら世界一の画家を辞めないといけないよ」6才のいつきが僕に言う。 どんなアーティストトークより僕を動揺させた。 僕はまだ世界一の画家ではない。 絵は勝敗を競うものではない。 でもそう簡単には断れない。 僕を世界一の画家であると認めた上…
世界中の芸術家がどれだけおいしいりんごを作れるかを競っている。 様々なりんごが並ぶその場所に、僕はりんごの木を差し出す。 そこにりんごは一つもなってない。 でも世界一おいしいりんごは必ずここになる。 葉や幹の色や形、根の深さや太さ。水を吸う音…
「つながること」Presents. *大人の文化祭* 10月29日(日)~11月5(日) ギャラリーコンシール渋谷 www.renovationplanning.co.jp 入場料¥1000 会期中何度でも入退場可。 日替わりで様々なイベントを行います。常設展では全ての作家の作品を見る事が出来…
はすとばら Bar Lounge And Dinner cafetime pm2:00~pm6:00 dinnertime pm6:00~pm11:00 bartime pm11:00~翌am2:00(平日) clubtime pm11:00~翌am5:00(金.土) *日祝日はpm11:00close http://hasutobara.exblog.jp 水中から水面を見上げるように、ドロ…
「道玄坂の真ん中くらいと上の方にある二つの作品を1日だけ糸で結びたいのですがどう思いますか?」 いろんな人に迷惑をかけないために事前に警視庁の道路使用許可係へ行くことにした。 「ダメですね。」無表情にあっさりと警察官は言う。 糸を辿って自分で…
11/17のパーティーを今日だと勘違いしていたので、突然予定がなくなった。 久しぶりの予定の無い日。 新雪のように全く手つかずの1日。 その気になれば富士登山に挑戦する事だって出来るし、今すぐ海外へ行く事だって出来る。 やろうと思えば何だって出来る…
閃きのホイップクリームをいっぱいに貯めて溢れ出した一滴を作品にする。 今日はまだ溢れ出してはいない。 夜空に花火がドローイングするようにして描けば大丈夫。 そう言い聞かせて今日もカフェの天井に向かって絵を描く。 得意の色彩感覚もこれまでに発明…
DAZED & CONFUSED JAPAN #52 に掲載されました。 全国の書店で販売されてますので見てみて下さい。
500年前のイタリアでミケランジェロはシスティーナ礼拝堂の天井部分520平方メートルもの広大な面積を ずっと天井を見上げ、肉体的苦痛に苛まれながらも聖なる図像の装飾で埋め尽くした。 翼の貯蔵庫が終わると同時に次の課題が押し寄せる。 書き記した記憶以…
大きな水たまりの水面を勢い良く自転車で駆け抜ける。 数人の人が信号待ちをしている。 僕はスピードを緩める事無く赤信号も駆け抜ける。 「その信号、1年先まで赤のままですよ」 教えてあげようと振り返ると、みんなは避難の目で僕を見る。 僕はまた前を向…
「やっと始まったね」と僕は言う。 「もう始まってたよ」とgO君は言う。 分厚い雲が透き間無く空に張り付いてなかなかとれないまま。 素敵な雨宿りが始まる。 待っていたかのように大粒の雨が落ちてきた。 雨の中、翼の貯蔵庫へお越しの皆様ありがとうござい…
9/23-10/9「翼の貯蔵庫」オープニングパーティへお越しの皆様ありがとうございました。 とても良いスタートを切る事が出来ました。 10/9までここからさらに成長していきたいと思います 。会期中のライブイベントなど決まり次第、活動の予定に載せますので楽…
登る山が高ければ高いほど登ったとき気持ちがいいんだと人は言う。 僕の場合その山自体が自分の作品じゃなきゃダメなんだと僕は言う。 満員電車の中、みんなそれぞれの山を登ってるんだろうなと思う。 僕の山は誰も与えてはくれないので僕はまだ山を作ってい…
指先にプッシュオフのスイッチがくっ付いてとれない。 描きたいイメージはあるのに、描きたい気持ちになかなかなれない。 描きたい気持ち無しで描くと工場で作ったもののようになってしまうし、それでよいのなら僕は僕型のロボットを作る。 外は雨だけど散歩…
大気を冷やして 雫を作る
太陽の165度の透き間に 月明かりを流し込む
水槽に合わせて金魚は大きくなる。 最強のライオンはそれ以上強くなりようがなかった。 退屈な日々を昼寝をして過ごした。 最速のチーターはそれ以上速くなりようが無かった。 退屈な毎日を昼寝をして過ごした。 ある日、二人の昼寝に選んだ場所が重なった。…
あらゆる国の良い部分を集約し、それに劣らない日本のエッセンスを加える。 「翼の貯蔵庫」を完成させるため僕たちはそこへ行く必要があった。 これまでにも何度か試みた事はあったけど決して警備の目をかいくぐることは出来なかった。 今回僕は議員バッチを…
「そろそろ死にたいと思います。」 蝶チョは突然思い出した様に別れ話を始める。 ここ最近、蝶チョは幼虫の頃.サナギの頃.そして蝶になってからの日々を一つずつ振り返る事に没頭していた。 その作業が一通り終わったようだ。 今日の朝、蝶チョはベッドの上…
「翼の貯蔵庫」 2006.9.23(sat)-10.9(mon) 13:00~20:00 場所 HIGURE17-15cas contemporary art studio http://higure1715cas.bufsiz.jp Closed on mondays except final day (10.9) 絵画 池平徹兵 音楽 eje opening party 9/23(sat) 18:00~ eje live 20:00…
小さい頃、バク転がしたい気持ちからイメージが膨らんで、 した事も無いバク転が出来ると言ってしまった。 イメージを事実に変えるためみんなの前で死ぬ気で飛んだ。 奇跡的に大成功したのだけど、実は大変なのはそこからだった。 イメージだけで成功させ続…
深海を旅したおもりに藤壺が沢山ついている。 それを拾っているうちに夕日が海に沈み始めた。 僕はカメラのレンズを覗く。 肩に蚊がとまって血を吸うけど無視する。 横から亜矢子がそれを叩き落とす。 手元が少しぶれる。 顔に蚊がとまる。それも無視する。 …
Day 2006 -9 -3 Time 18:00/Open Place StarPine`sCafe(吉祥寺) http://www.mandala.gr.jp/spc.html Charge 2300円(前売り)2600円(当日) live チャンチキトルネエド eje 木蓮 photographer ネギシリョウスケ painter 池平徹兵 辻紗也香 movingimage 巾巾…
消えた未来を埋める様に 蝶々はここへ来た
今日もある展覧会の審査結果が届いてなかったので。 また寿命が延びたようだ。 とうっかり窓辺で空を見ている蝶々に言ってしまう。 「一緒にしないでくれ。僕は死ぬために生まれてきた訳じゃない。君だってそうでしょ?」 と蝶々は羽を震わせて怒る。 落ち込…
碧の深く 光届かぬ深海の生物は 架空で現実を描き 架空で互いを理解し合う
一昨日からこの家に住んでいるチョウチョがいなくなったと連絡が入った。 踏みつぶしてしまわない様に、そっとドアを開け、家中を探す。 行方不明のチョウチョは明かりを落とした寝室で先に眠っていた。 その日チョウチョはほとんど外を見ていた。 時々アト…
光の雫がすべてを満たす
沢山の雷と大粒の氷が降って町は冷やされた。 予定をプールから温泉へ変更した。 露天風呂から雨粒の落ちてくる空を眺める。 暖まった体を雨がちくちくと突つく。 飛ばした種の方ばかり見ていると本体の木がダメになる。 飛んで行った種達のことは考えない。…
僕は一人の画家としてここにいる。 僕は英語を5分間くらいしかまだ話せないし、20分間くらいしか聞く事が出来ない。 それ以上やると微熱が出る。その上、外人になりたがる日本人が嫌いなのでひとりぼっちだった。 でもそんなことで無駄に自信を失わない。 だ…