プッシュオフのスイッチ

指先にプッシュオフのスイッチがくっ付いてとれない。
描きたいイメージはあるのに、描きたい気持ちになかなかなれない。
描きたい気持ち無しで描くと工場で作ったもののようになってしまうし、それでよいのなら僕は僕型のロボットを作る。

外は雨だけど散歩に行く事にした。いつもはだいたいそれで解決する。
今日は家に傘が一本も無かった。

何処までも落ち続けるうちに、いつまでたってもぶつかる地面は無かったので落ちているのかどうかも分からなくなってきた。
ただ相変わらず風が下から吹くので、僕は落下している事を知る事が出来た。
時々もしかすると下から吹く風に吹き上げられているのかもしれないと思うようになってきた。
どちらともとれる状況の中で僕は登っているのだと思う事にした。

試しに特に食べたくはなかったけど梨を剥いてみる事にした。
梨をむいているとだんだん梨を食べたくなってきた。
あっというまにそれを食べた。

その流れを忘れないうちに、パレットに絵の具を出してみる。
一つの場所に色を乗せると他の場所にも色を乗せたくなった。

下駄箱に折りたたみ傘が1つあるのを思い出した。