「海から山へ 山から海へ」
2018 125.0cm × 125.0cm × 11pieces acrylic on paper
自然界の景色は全ての箇所が主役の集まりで出来ています。
「海から山へ 山から海へ」は沢山の人に ”本気で描く力” をお借りしてそれを作ろうとした作品です。
海側では「命の在りか -全ての水面が輝いている-」山側では「命の在りか -全ての地面が生きている-」合わせて計15回の”本気集め”のワークショップを行いました。
私は画面の隅々まで本当に描きたい気持ちで描くことを最も大切に考えています。
その為、その日に一番描きたいものを画面に加えて行くという方法で絵を描きます。
様々な表情を見せる海、多種多様の苔が生息するこの場所でなら、水面と苔というシンプルなモチーフのみで、隅々まで沢山の人の”本気”で満たせるのではないかと思いました。
同じものを見て同じものを描いてもらったのには、“私たちは同じ人間であり、違った人間である”ということをこれまで以上に明確にしようとする意図があります。
参加者が描いた絵は一枚も無駄にすることなく全部使うと決めていました。
イメージに合う絵を選ぶのではなく、全ての絵が調和してこそこの作品は成功なのです。
僕が証明するまでもなく当たり前のことではありますが、全てを終えた今なら自信を持って言えます。
必要のない人間など一人もいません。
この作品を実現させてくれた暖かな参加者の皆様に心より感謝を申し上げます。