たくさんの命を蓄えた大きな木と、木漏れ日の影を一面に感じる真っ白な絵画。2点の絵でベッドを挟むことで訪れた人の感覚の中に空間に漂う光を描く作品です。
部屋の内部から入り口を見るとアトリエが再現された空間になっています。
柴又から得たインスピレーションが散りばめられています。
個展では発表しないようなスッケチやメモなどもアトリエのように飾っています。
その湧き水に沢山の蛇のお守りがお供えされています。
願いが叶ったら帝釈天の湧き水に持って来てお供えするのだそうです。
この部屋は水が溜まっている設定になっていて床上3cmは壁や家具も水色に塗っています。
「綿棒をほぐしてカモメにしよう」
壁に直接書かれたメモは観光ガイドにもなっていて、
読むと色々な場所に行きたくなったり色々なことがしたくなったり急に忙しくなります。
天井のくぼみに吸い込まれていく白鳥たち。
月の満ち欠け
天体望遠鏡は発展していくけれど、星の数は減っていく。
壁のひび割れに埋め込んだ貝の化石。昔ここには港があったそうです。
帝釈天の松。
息子にも手伝ってもらいました。僕一人で葉っぱを沢山描いているとだんだん慣れてきてどれも似たような葉になってしまいます。上手であることより一枚一枚が重要な一部分であることが大切です。
この部屋のタイトルは「羽化するアトリエ」です。
僕はこの部屋を描きながら、木に登って白い羽を伸ばす蝉のことを考えていました。
いつか宿泊した時はどうぞごゆっくりお楽しみください。
SHIBAMATA FU-TEN