恋する絵画

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2013年に描いた「恋する絵画」がロサンゼルスのお客様のもとへ行くことになりました。

午後に集荷の人が取りに来るのでこれで見納めです。

 

この作品はオペラシティprojectNに向けて描いた3作品のうち2作目です。

この作品では自分に出来なさそうなことを思いつく限りやりました。

僕は1作目ですでに自己新記録を出していて燃え尽きていたからです。

1作目で出来る限り燃え尽きて、2作目で燃え尽きない自分作りをしたかったのです。

 

できることより、できるかもしれないことの方が制作意欲を何倍にも湧きあがらせることが出来ます。

自分にできなさそうなことに挑戦することで僕は何度も何度も人工的に自然なやる気を燃え上がらせるトレーニングを行いました。

 

とくに人物はそれまで描いたことがなくて勇気とやる気をとても強く燃やすことが出来ました。

この絵が僕の初めて描いた人物画です。

どうか雪に含まれる放射能が息子を毒しませんようにと祈りながら、それでも雪が積もってはしゃぐ息子を見て今の時間を大切にしたいと覚悟を決めて雪で遊んだ日のこと、それを描いた日のことを思い出します。

 

息子と遊んだ時間も、それを描いた時間も、この作品に挑んだ時間は今でも本当にかけがえのない重要な時間です。

今もあの日のように、何を一番大切にするべきか、判断の難しい毎日ですが、一瞬一瞬と勝負していけるよう、大切に生きていきたいと思います。

 

今回の販売は今年の3月から熱心にお誘いを頂いていたヨーロッパのgallery SINGUL ARTからです。

本当に素晴らしい対応をしてくださって感謝しています。

本当にありがとうございました。

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