空気のお弁当

チェス盤の上でチェスをしないこと。

ジャグジーのお風呂にはじめて水中眼鏡を持ち込んだ。
未知の世界に顔をつける。
気泡がクラゲの集団みたいにジェット水流と一緒に押し寄せた。

やってもいい場所でやってもいいことだけをやらされないこと。

小さな気泡をスイムキャップに貯めて大きな気泡にして時々それを吸う。
この画期的な方法によって息つぎの必要はなくなる。
僕は少し進化した。

つまりアート界でアートをやろうとするのは気持ちが悪い。

僕が斬新なお風呂の楽しみ方をしているので、そのお風呂には誰も入って来ない。
それを寂しがってはいけない。
今は新しすぎるけどそのうちみんなやりだす。


僕は今、お弁当を作っている。
完成したら食欲とは違う物が満たされるはずのお弁当。