13.0cm × 22.5cm × 13.2cm サボテン, 針金, 石, サンゴ, 土
2007年、サボテンは僕の指をトゲで刺し、僕はサボテンのトゲを全て抜いた。
すべすべのシンプルになった彼は魅力的ではあったけど、それだけでは作品にはなり得なかった。サボテンはトゲで刺したことを後悔し、僕はトゲを抜いたことを後悔しそうになりながらもお互いにそれを認めなかった。
倒れそうになった彼を、僕は針金や石で支え、倒れそうになった僕を別の誰かが支え、倒れそうになった別の誰かはまた別の誰かが支えた。
彼はトゲを抜かれた穴から新たなサボテンを生み続け
僕は時間をかけてそれを彫刻作品へと育てていった。
2010年の夏みたいな朝、 彼はその穴から花を咲かせる。
僕はそれが完成したことを知った。
