「現代借景 渋谷」2023 72.7cm×72.7cm oil on canvas
この絵を描いた日、家に帰ってきた家族がめずらしく絵に反応した。
普段は僕が絵を描くことは当たり前すぎて何も言わないし、僕も感想を求めない。
「孤独だね。こんなに人がいるのに何でだろう。」
と小学2年の娘が絵を見つめて言う。
僕は心を見られたようでドキッとした。
「新海誠の映画を見たあとみたい。」
と中学3年の息子が絵を見つめて言う。
鋭い指摘にドキッとすると同時に息子の成長が嬉しい。
「この絵で有名になる気がする」
と妻が絵を見つめて言う。
待たせてごめん。と僕は思う。
(*この絵は神戸の個展で展示します)
視界の隅々までを大切に思えた時、人は幸せな気持ちになれる。
一見すると、好きなものを集めたように見える私の絵画は、
あらゆるものを好きになろうとした痕跡でもあります。
借景をテーマとした近作は、絵画の中だけでなく、
現実の世界でも視界の全てを大切に思えるようになろうとした作品です。
新作の「現代借景」では、娘とよく行く「ダイソー」や、苦手な「渋谷のスクランブル交差点」まで、
あらゆる景色が大切なものに変換されていきます。
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池平徹兵 展「全ての景色を好きになる」
会期:2023年8月17日(木)~27日(日) 水休廊
12:00-19:00 *最終日は16時まで
会場:FLORE Artist Gallery
〒650-0003神戸市中央区山本通 1-7-9 ブーミン北野1F
主催・企画:FLORE・AplusC
協力:Galeria Punto、日本テクノロジーソリューション(株)
作家在廊日
8月17日(木)
8月18日(金)ビジネス交流会 19時~
8月19日(土)
8月20日(日)ワークショップ: *詳細は後日