蛍と葡萄

Dr.フィッシュにつつかれて6/12日から続いた微熱がやっと下がった。
とても長い微熱だったので医者も僕もとても困った。

手品師が葡萄を宙に浮かべる。
透明な糸が見えている。
だから僕は驚けない。本当は驚いてあげたいし驚きたい。
透明な糸を切ってみる。
それでも浮いてれば驚けるから。
やっぱり葡萄は落ちる。
手品師が怒る。僕は葡萄を食べる。
かまずに飲み込む。
だれかがかんだ方がおいしいよって言う。

そんな夢ばかり見た。でも今日からはたぶん違う夢が見れる。
外は夏で、おもちゃ売り場には今年もくじらのおもちゃが並んでいる。
冬にくじらが欲しくなると行けないので一応買って帰る。
武蔵美の図書館から世界を見渡す。
世界にはいろんなアーティストがいて今日も作品を作っている。
注文しておいた大きいキャンバスは明日届く予定。
明日からは僕も凄いのを描く。

蛍の川に寄って帰ったけど蛍は今日もいない。来週あたりに出るんじゃないってその場にいた6人のうち3人がそう言ったので多分来週あたりに出ると思う。

もうすぐ1年の前半が終わる。僕は後半に弱い。前半に強い。
だから1年を4回に分けて3ヶ月おきに正月のオリジナルのカレンダーを作った。
もうすぐ今年3回目の正月が来る。

家に帰って葡萄を食べる。ちょっとだけ噛んで飲み込む。
熱が下がると、本物と偽物を区別する透明な糸がはっきり見える様になる。
微熱の期間にたまった糸を一気に切り捨てる。