食虫植物

「僕はそんなに地球に優しく無いと思う。」
足下の地球に向かって僕は言う。
「気にしなくていい。僕は君に厳しいよ。」
足下の地球が僕に言う。


本気でその気になれば地球は人間を消し去る事が出来る。


頼んでおいた食虫植物たちがジャングルからやってきた。
空腹の胃液をはきながら肉食の表情で
獲物が落ちてくるのをじっと待っている。
深海の生物のように。
ハシビロコウのように。
ただじっと待つ。


指を差し出すと勢い良く噛み付いた。
「この時をずっと待っていたよ。」
食虫植物は言う。