ピラミッドのまだ発見されてない部屋がいまだに未知の宇宙を想像させるように、
太陽の塔が一つの宇宙全体であるように、
ガウディが今日もサクラダファミリアを成長させ続けるように、
僕は目的地の縮図を作品にした。
「境界線上の朝食」
写真には写らないのでここでは見せられないし意外と僕の力はそれほどでもなかった。
でももし僕がそれを発表したら必ず見に行って欲しい。
エジプトのピラミッドに比べるとまだ遥かに遥かに未熟で小さいけれど、
それが目指す地点にかなり近いことも最近僕は確信している。
植物園の温室にこっそり植えたものが芽を出していた。
ダンゴムシがまたドレスを脱いで信じられない大きさになった。
外壁工事のネットが取れて、視界がクリアになった。
雀も帰ってきた。
空が温かい。
僕は春を受け入れる。