ドミノを一つずつ並べるようにとてもとても慎重に。
一度のミスで全てが壊れる。
一足先に音楽家のもとへ続くドミノをシマウマがそっと倒す。
それに続いてパリに仕掛けたシマウマがドミノを倒した。
「もし全てが計算済みだったなら私はあなたを天才だと認めます。」
パリのブリアンデ.カナエからメールが届く。
残念ながら全ては計算外のアクシデントだった。
「計算外です。」
僕はメールを返す。
音楽家へのサプライズ同様に貝殻の中で彼女の誕生日をじっと待つ間、僕の作品はバクテリアの花を咲かせていた。冬虫夏草のように。
バクテリアは僕たちのコラボレーション名でもある。
僕たちは計算出来る範囲を大きく超えてそれを開始する。
