顕微鏡絵画ワークショップ「これから生まれてくる命」

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「これから生まれてくる命」 The origin of the life

2014 144.0cm×322.0cm キャンバス、アクリル、水彩


東京大学の方々、藍工房の方々と「顕微鏡絵画ワークショップ」にて制作。


主催
東京大学大学院博士課程教育リーディングプログラム「多文化共生•統合人間学プログラム(HIS)」教育プログラム3「科学技術と共生社会」

場所
社会福祉法人藍 藍工房

アーティスト 
OFFICE BACTERIA 池平徹兵




この秋、偶然にもいくつもの障がい者施設でワークショップを行う。

障がい者とは何か」僕は全く知らない。

障がい者と関わるには障がい者のことを勉強をして知っていなければならないと思った。

だから無理なんじゃないかと真剣に頭を悩ませた。

そしてすぐにその間違いに気がついた。

いろんなことを勉強して知っている方がきっと良い。

だけど勉強をしていないと関わってはならない人間関係なんてあるわけない。

少し前までの自分に怒りが湧いてきた。

そんな悲しい理由で断ってはならない。

僕は医学の専門家でもなく、福祉の専門家でもなく、画家であることを忘れてはならない。

芸術とは未知の世界の創造なのだから。

知らなければ知らないほどいい。

これは冒険なのだ。



一秒前までなかった現在が次々に生まれ続ける。

次々に描かれた絵が僕に手渡される。

何枚も何枚も凄いスピードでやってくる。

こんなにやってくれるとは思わなかった。

僕はひたすら目の前の絵だけに集中した。

誰よりも僕が一番大きなものに挑んでいなければならない。

自分の絵を切り抜いて差し出すという行為。

その一枚にかける思いが相手の方が大きければ、

切り抜きたくないし、あげたくない。という気持ちが起こる。

そうなったら僕の負けだ。

僕は全力で前を見続けた。

次に何が起こるのか全く予測出来ない。

かまわない。

これは冒険なのだ。



今日まで打ち合わせを重ねてこの企画を作ってきた東京大学の皆様、藍工房の皆様、本当にありがとうございました。
今日までご一緒した時間が素晴らしかったように、これからの時間はさらに素晴らしいものになると思います。
「これから生まれて来る命」はそれを確信出来る作品になりました。
まだまだこれからが本番です。
今後ともよろしくお願い致します。