国際医療研究 東京富士美術館でのワークショップ3日目

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国際医療研究 東京富士美術館でのワークショップ3回目。
 
ここまでくると「ここで自分が失敗するわけにはいかない」という重圧がかかります。
 
今回はここで失敗を恐れず「さらに出来る限り勇気のいることに挑戦する」がテーマです。
 
”この人は本当にそれを最後までくじけずに描けるのか?”と僕の方が不安になるくらい皆さん頑張ってくれました。
 
危なく描いた絵を途中で丸めて捨てそうになったおじいちゃんもいましたが、僕はその絵の完成を楽しみに待っていたので全然失敗ではないことを伝えてすぐに広げて画面に加えました。
それくらい皆さん本当にぎりぎりのところに挑戦してくれました。
 
例えばここにこれだけ大きなカニにを入れるのは大変勇気のいることです。
もし失敗したら全体を大阪のカニ道楽みたいにしてしまう恐怖と戦わなければなりません。
前回とても美しい鳥を描いた方だったので、もう一回鳥を描けば絶対に成功します。
僕としても作品全体のバランスを考えるともう一度鳥をお願いしたくなります。
でもカニを描きたいと思った時はカニを描くべきなのです。
頼む方と描く方、お互いにリスクを背負って一緒に挑戦する時、必ず運命は見方します。
何度か途中でやめるかを一緒に考えることもありましたが結局最後までやり遂げてくれて本当に嬉しかったです。
 
一つ一つのモチーフ全てにそんな参加者の勇気が詰まっています。
 
良いアート作品を作るには、
出来るようになることより、出来ないことに挑戦することの方が大切です。
 
出来るようになったことを評価された時、その期待に応えたくて出来ることを繰り返すと、初めの鮮度が徐々に落ちて次第に続けることがつらくなっていきます。僕は何度もこれに苦しんできたのでみんなにはそれを味わってほしくありません。
 
スポーツで自分の体をうまく操縦して良い記録を出すように、
絵では自分の心をうまく操縦して筆を動かさなければなりません。
 
鍛え方を間違うと、スポーツ選手が怪我をするのと同じで、アーティストは心を怪我しやすくなってしまうのです。
 
僕がみんなと一緒に絵を描けるのはあと一回です。
僕がいなくなっても大丈夫なように最後まで精一杯みんなと一緒に絵を描きたいです。
 
(今回のワークショップはこちらの国際医療研究の一部として行っています。http://www.artsalivejp.org/event/190508/
 
 
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