椅子の上の宇宙と花一番

久しぶりに椅子の制作。世界中に捨てられた椅子達はいつか僕に拾われることを夢見て、風雨に耐えて待っている。

ゴミ捨て場の椅子が美術館でライトを浴びる。なんて素敵な光景だろうと思う。

椅子の上に新しい宇宙を生み出す。ここに別の星を誕生させる。
絵を描く時はいつもそうしてるけど、椅子だとそれをとてもイメージし易い。
この椅子の上に座ること。地球の上に座ること。月の上に座ること。火星の上に座ること。そんな感じ。

そんな感じのまま、実家の花屋「花一番」を手伝った。朝から夜までずっと花を生け続けた。
花屋は凄い。1日に何十個もの作品をレベルを下げることなく作る。しかも芸術家のように必要以上にがんばってる感じは出さない。当たり前のように作り、当たり前のようにお客さんを喜ばす。
僕は一つ完成するとしばらく眺めたり喜んだりタバコを吸ったりする。
その間にお父さんはもう一個完成させる。

あの時の感覚で描いてみる。花一番にいるつもりで。
ひととおり描き終えた頃には二日が経っていた。
集中力持続時間のベスト記録だと思う。
そして花屋ならすぐに次の作品に取りかかる。
画家と花屋は違うけど、同じくらい頑張らないとダメだと思う。
勉強になりました。ありがとう。

花の注文は花一番へ。093-641-8701

福岡県北九州市八幡西区鷹巣2丁目3-1