新作「最後のライオン」

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昨年の秋から少しずつ描いてきた超大作「最後のライオン」がついに完成しました!

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描かれている子ども達はみんな娘の保育園のお友達です。

娘の描いた熊も模写しました。

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保育園のお友達は僕が画家であることを知らないので家に遊びに来た時にびっくりしてくれます。

そしてみんなも絵を描きたくなって絵を描いてくれます。本当にかわいいです。

 

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「最後のライオン」は丸ビルのH.P.FRANCE WINDOW GALLERYで展示します。

楽しみにしていてください!

 

2021年 6月25日(金)~8月5日(木)

池平徹兵新作展「最後のライオン」

H.P.FRANCE WINDOW GALLERY MARUNOUCHI

https://hpgrpgallery.com/jp/window/

 

 

 

「とっとりNow」2021夏号

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表紙を担当している鳥取県の情報誌「とっとりNow」。

今期号から全ページ無料でご覧頂けるようになりました。

https://www.kouhouren.jp/user_data/aboutnow.php

 

僕のインタビューもこちらでご覧頂けます。

https://kouhouren.jp/news/266/

 

今回は鳥取が舞台の神話「因幡の白兎」です。

因幡の白兎」は白うさぎがサメを騙して海を渡り、痛い目にあう因果応報の物語です。

すが、僕は危険を冒して海を渡る白うさぎの勇気も重要だと思いました。

危険を恐れて踏み出せず、立ち止まっていては何も始まりません。

白うさぎが勇気を出して海を渡ったから物語は始まったのです。

 

そしてサメも悪者にしたくないと思いました。

それを試行錯誤していた時、2018年鳥取県の川にジンベエザメが迷いこんだことを思い出しました。

あの時は誰もがジンベエザメを応援していました。

ジンベエザメを表紙にブレンドすることでサメに対する人々の気持ちは優しくなります。

「未知の世界へ踏み出す勇気を応援する気持ち」

それが今回の表紙のテーマとなりました。

 

因幡の白兎」は表紙のご依頼を頂いてからずっと一番描きたかった題材です。

でも僕が表紙を担当していきなり表紙がサメだらけだと衝撃が大きすぎると思って一年間温存しました。

一年かけて僕の絵に慣れた今なら、もう表紙がサメだらけでも鳥取県の人は誰も不思議に感じません。

それでも県の魅力を発信する情報誌がサメだらけで大丈夫なのは鳥取県だけです。

今回も一生に一度の大チャンスだと思って渾身の力を込めて描かせて頂きました。

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ヨロコビtoGallery「アートリップ」カルビーフューチャーラボ

 

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ヨロコビtoGalleryの出張ギャラリー「アートリップ」でカルビーの商品開発の部署「カルビーフューチャーラボ」様に作品を展示させて頂いています。

「ポテトチップス」や「じゃがりこ」などカルビーのお菓子は僕もよく食べるおやつばかりなので、新商品の閃きのきっかけの一つになってくれたら凄く嬉しいです。

 

そしてこのようなきっかけを作ってくれるヨロコビtoギャラリーの「アートリップ」にはいつも本当に感謝しています。

「アートリップ」の一番凄いところは企業側もアーティスト側もどちらも相手に対して「やってあげている」という気持ちがなく、どちらも相手に対して「ありがとう」という感謝の気持ちしかない関係づくりを実現しているところだと思います。

アートをどのように扱えばアーティストの為になり、企業の為になるのかを双方の立場に立って親身に細部まで考え抜いてくれていることがいつも伝わってきます

 

ヨロコビtoギャラリーにも「アートリップ」を活用される企業様にも感謝の気持ちでいっぱいです。

 

カルビーフューチャーラボ https://www.calbee.co.jp/cflabo/

ヨロコビtoGallery「アートリップ」https://yorocobito-g.com/artrip/

 

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6才のお誕生日プレゼント

 

6才のお誕生日。

娘がずっと憧れていた大きなピアノをサプライズでプレゼントしました。

喜びを噛み締めながら弾いている姿を見て僕も本当に嬉しくなりました。

 

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それからピアノ運送の方々を本当に尊敬しました。

ピアノの重さは僕たちの想像をはるかに超えています。

限界を超えた力を振り絞って持ち上げた状態で階段を登りながら性格の良さまで維持出来ていました。

普通の人間ならあんなに重いものを持たされたら投げ捨てると思います。

僕も見習いたいと思いました。

「kings final hours」

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「お父さん死なないでね」と娘が毎日のように言う。

そして僕はおじいちゃんのような気持ちになる。

今日も世界中のおじいちゃんやおばあちゃんが亡くなっていく。

 

そんな日々の中で「kings final hours」という老衰するライオンの記録を読んだ。

https://travelguideandphotography.com/2018/04/23/the-death-of-a-king/

 

僕がこのライオンだったら何を思うだろう。

ちょうどおじいちゃんの気持ちになっていた僕の心が揺れた。

 

僕はこの感情の揺れる瞬間を何百日も何千日も浮きを見つめる釣り人のように待っているのだ。

浮きが沈み僕は無意識の底へと降りて行った。

 

「お父さん死なないでね。」

という娘の声が聞こえる。

 

無意識の底にパッと光が走り僕はそれを一気に釣り上げる。

 

僕は子どもたちを描きたくなった。

次々に描きたくなった。

自分の子どもだけでは足りずクラスメイトも何十人も描いた。

 

子どもたちが元気でなければおじいちゃんになった僕は安心して地面に帰ることが出来ないのだと、

絵を描いているうちになぜ自分がそれを描いているのか少し分かったような気がした。

 

大きな絵を描くのは2年ぶり。

一生を終えるまでにあと何回このサイズの絵に向き合えるだろう。

 

「お父さん死なないでね。」

と今日も娘は言う。

 

6月18日- 7月22日 池平徹兵 展

H.P.FRANCE WINDOW GALLERY MARUNOUCHI

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アゲハチョウの羽化と「蝶々のための畑」

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5ヶ月前から育てていたアオムシがアゲハチョウになりました。

秋にお向かいの家のおじちゃんの畑で見つけたアオムシです。

サナギの間ずっと賑やかな家族と一緒にいたので蝶になってもまだこの家を出て行きません。

部屋に花を置いて今日も一緒に暮らしています。

また畑でアオムシがいたらとっておいてもらってうちで育てたいと思います。

うちの庭にも小さな畑を作ったのでそこを蝶々専用にして「蝶々のための畑」にしようと計画しています。

それくらい蝶々がいる生活は素晴らしいです。

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2007年にも僕は蝶々と暮らしたことがあります。映像作品があるのでぜひご覧下さい。

空港の厳しい検問をすり抜けて一緒に飛行機から空を見たり、

別れが惜しくてセブンイレブンでカラーコピーしたりする様子が記録されています。

今も僕の展覧会にはいつもこの時の蝶がどこかにとまっています。

movie: TeppeiIkehila music: Gou TATEISHI

 

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OFFICE BACTERIAの制作の様子

2008年から展開しているブリアンデ.カナエとのコラボレーションブランド「OFFICE BACTERIA

打ち合わせはせずに、僕が描きたいものを描いて送って、

カナエがアクセサリーにして送り返してきます。

今では毎日の夕食を作るくらいに生活の一部です。

僕がその日の閃きを収穫して、カナエもその日の閃きで調理します。

もう一年以上会話もしていませんが作品が言葉以上の会話になっているからです。

 

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この日は娘と遊んだ公園で「少女と小鳥」と書かれた彫刻のない台座を見つけて、

後から来た人へ向けて地面に少女と小鳥の絵を描いたので、その後パーツにも描きました。

 

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パーツの絵を思いつくのはレストランで料理が届くまでに注文用紙に書いた落書きだったり、いつも自分でも気づかないうちに描き終わっています。

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ライオン

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ポケットの中の幸せ

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しろくまではない白いくま

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水面を目指す鳥

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サメのパーツなどいろいろ

これをパリにいるカナエに送って、完成したアクセサリーを東京にいるプランナーのかおりさんが受け取ってお取り扱い店舗へ届けに行きます。

 

 

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ポケットの中の幸せネックレス 各32800-(税抜

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OFFICE BACTERIAの作品や最新情報はこちらからご覧ください!

https://www.instagram.com/officebacteria/?hl=ja

 

 

借景

 

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5年かけて糸で少しずつ誘導していたお隣の家の植物がついにうちの屋上まで届きました。

これは借景の考え方を僕が発展させたもので借景よりももっと借りる手法です。

庭を作るだけでなく近所との信頼関係も作らなければ出来ない難易度の高い技です。

水をあげるかどうか、切るか切らないかはお隣の気持ちに委ねられています。

僕はいつも貨幣にとらわれず「誰が一番大切にできそうか」によって持ち主を決めています。

アトリエにあるほとんどのものは僕の方が大切にできるかもと思って持ち帰ったものばかりです。

お隣の家の伸びすぎた植物が根元から切られた5年前のある日、僕は計画を実行しました。

次はうちの方へ伸びてみないかと垣根の隙間から植物を誘ったのです。

僕が糸でこちらへ誘導しはじめてからはもう根元から切られることもなくなりました。

5年かけた計画は大成功。黄色い花が満開です。

(*借景とは庭園外の景観を庭園の風景に取り込む造園技法のひとつです。そしてその場所の景観や文化を取り込んだアートのことをサイトスペシフィック・アートといいます。)

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魚のしっぽ

 

いつも嬉しそうなペットのフナちゃん。

一年前に二つ池公園を娘と散歩している時にしっぽがちぎれて溺れていました。

アトリエに連れて帰るとしっぽが生えてきました。

魚のしっぽはまた生えるのだと知りました。

目が合うと子犬みたいに喜んでくれます。

最初はメダカだと思っていましたが大きくなって今は家族にフナちゃんと呼ばれています。

僕がメダカと呼んでいる池や川の魚たちは実はいろいろな種類の魚の赤ちゃんなのだと知りました。

フナちゃんはタナゴという種類の魚で熱帯魚屋さんでも売られていました。

でも観賞用に育てられた魚と家族として育った魚では表情が全然違います。

 

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卒業式

 

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小学校卒業式。

何気ない景色を見ただけで涙が出そうになるのは景色が良いからではない。

桜が美しいからでもない。

僕たちが頑張ってきたからだ。

 

僕の絵も今日の景色のようでありたい。

僕の絵を見て涙が出そうになる人がいるとしたら僕の絵が良いからではない。

絵を見ている人が今日まで頑張ってきたからだ。

 

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